大邱 香村文化会館 ゲート型アナモルフィックLED電光掲示板
大邱 中区庁 · 大邱 中区 · 2023.10 竣工

アナモルフィック映像の立体感を最大限に引き出すため、5面ディスプレイで製作しました。全長12.8mの構造で中間の柱なしに広い視野を確保し、曲げモーメントを最小限に抑えた特殊工法を採用しました。韓国国内で初めての試みとなる形態です。
- 設置場所
- 大邱 中区
- 発注者
- 大邱 中区庁
- 竣工
- 2023.10
- 区分
- 屋外 LED
- 使用製品
- P4
- サイズ
- 13.76 × 3.36 m
- 解像度
- 9760 × 560 px
5面(P1~P5)すべてにOutdoor P4mmモジュール(320mm × 160mm)を使用しました。
施工前
以前の香村文化会館の出入口はシンプルな建築構造物で構成されており、文化施設ならではの個性を表現するにはやや物足りない空間でした。通路の中ほどに配置された3本の柱により、奥の空間へ進む通路が複数に分かれて見え、開放感や視野の確保にもやや制約がありました。
今回の施工では、文化遺産である建物の外観を損なうことなく来場者の目を引くよう、入口全体を包み込むゲート型アナモルフィックLED電光掲示板を計画しました。
現地実測で構造物のサイズと荷重を綿密に検討したうえで、LEDモジュールとフレームが安定して設置できるようオーダーメイドで設計しました。建物の入口から庭園へと続く動線を自然につなぐメディアゲートの役割を果たし、空間の象徴性と視覚的な注目度をともに高めました。
特に歩行者の動線を考慮しつつ、建物と調和するデザインを目標に施工を準備しました。

施工の流れ 6 段階
既存構造物の撤去
既存のキャノピーと仕上げ材を撤去し、新しい構造物を設置できるよう作業を進めました。
撤去工程では既存の建築物への損傷を最小限に抑える工法を採用し、作業区間の安全管理と周辺施設の保護をあわせて行いました。
特に施工期間中は歩行者の安全を確保するため、安全フェンスを設置し、誘導員を常時配置しました。



基礎鉄骨フレームの製作
LED電光掲示板を支えるため、オーダーメイドで製作した鉄骨フレームを設置しました。
水平・垂直を精密に合わせて構造物のゆがみを防ぎ、今後のLEDキャビネットの荷重を安定して支えられるよう構造的な剛性を確保しました。基本骨組みにはHビームを採用し、曲げモーメントと構造物の荷重を安定して支えられるよう設計しました。また、防水性と耐食性を高めるため亜鉛めっきフレームを使用し、LEDキャビネット設置の基盤を整えました。
さらに、長期使用による構造物の変形や損傷を防げるよう、耐久性を考慮して堅固に施工しました。


防錆・塗装工事
鉄骨構造物は屋外環境に長期間さらされるため、錆の発生を防ぐ塗装作業を行いました。
特に溶接部は塗膜が弱く腐食が始まりやすい部分であるため、入念な下地処理の後に防錆処理と下塗りを行い、錆の発生や腐食の拡大を防ぎました。
防錆処理の完了後に仕上げ塗装を行い、耐久性と外観品質を同時に確保しました。


LEDキャビネットの設置
完成したフレームの上にLEDキャビネットを順に設置し、キャビネット間の段差を最小限に抑えて画面全体が一つに自然につながるよう精密に調整しました。
上部には内部点検と保守作業のための出入口を別途設け、作業者が安全かつ便利にアクセスできるよう、キャビネットの配置と設置間隔もあわせて考慮しました。
設置完了後は、雨水や湿気、虫などが構造物内部に入らないよう、キャビネットの接続部やすき間を中心にシリコン防水仕上げを入念に行いました。



電源・データ配線工事
LED電光掲示板を安定して駆動させるため、電源ケーブルとデータケーブルを体系的に接続しました。瞬間的に電力使用量が高くなる電光掲示板の特性を考慮し、電気的な安全性と火災予防を最優先に配線作業を行いました。また、配線は外部に露出しないよう内部に整理して完成度を高め、今後の点検や維持管理がしやすい構成にしました。

画面テスト・最終点検
すべての設置が完了した後、画面テストを行いました。輝度・色・映像の接続状態を確認し、キャリブレーション作業を実施して、どの位置から見ても自然な画面を実現しました。さらに実際のコンテンツを送出し、異常の有無を最終点検しました。
▶ 画面テスト ▶ 最終点検
施工完了
すべての工程を終えた香村文化会館のゲート型LED電光掲示板です。出入口を包み込む大型LED電光掲示板が一つのメディアファサードとして実現され、来場者に強い第一印象を与えます。
昼間は優れた視認性を、夜間は華やかな映像演出を通じて、大邱市内・北城路の文化空間の新たなランドマークとして完成しました。




