
LEDモジュールは自分で映像を描けません。コントローラーから送られた信号を受信カードが受け取り、モジュールのLED一つひとつを何回、どれだけ明るく点灯させるかを決めます。同じモジュールでも、受信カード・コントローラーが違えば、リフレッシュ、階調、輝度の均一性、故障対応が変わります。そのため当社は、モジュールとは別に受信カード(DH7508-S / DH7512-G)をラインアップしています。
この記事では、制御部品の役割と、見積書・仕様書で何を確認すべきかをまとめました。
1. 受信カードの役割
キャビネットごとに1枚で、複数のモジュールを駆動します。
受信カードは、コントローラー(送信側)から届いた映像信号を受け取り、自分のキャビネットに取り付けられたモジュールを駆動するボードです。1枚が担当するピクセル数(例:512×384)とモジュール接続ポート数(HUB75 8〜16個)が決まっており、画面サイズとピッチから必要な受信カードの枚数が算出されます。リフレッシュレート、グレースケール(階調)、輝度・色補正(キャリブレーション)値の保存、モジュールごとの輝度均一化はここで行われます。
異形モジュール(台形・三角形)や不規則な配列では、受信カードが任意配列に対応している必要があります。清道市場のアーチがその例で、受信カードの選定をモジュール設計と並行して進めました。
2. コントローラー — 同期式と非同期式
常時運用は非同期式、イベント・リアルタイムは同期式。
コントローラーには、PC画面をリアルタイムで送る同期式(ステージ・イベント・生中継)と、コンテンツを保存して自ら再生し、クラウドからリモート配信する非同期式(屋外広告・案内)があります。大型画面では、コントローラー1台が担当するピクセル数(例:130万・260万・650万)を超えると複数台を組み合わせます。詳しい運用方法はコンテンツ運用の記事にあります。
3. 仕様書で見るべき点
受信カード・コントローラーの仕様書では、次の項目を比較します。
| 項目 | 意味 · 基準 |
|---|---|
| 担当ピクセル数 / ポート数 | 受信カード1枚が駆動する最大ピクセルとモジュールポート(HUB75)。画面サイズ ÷ 担当ピクセル = 必要枚数 |
| リフレッシュレート | 3,840Hz以上ならカメラ撮影時に縞模様が出ない。広告用は1,920Hzも可 |
| グレースケール | 12〜16ビット。暗いシーン・グラデーションの階調 |
| キャリブレーション対応 | モジュール・ピクセル単位の輝度・色補正値を保存できるか |
| 異形配列対応 | 台形・三角形・円形モジュール、回転・非定形マッピング |
| 二重化 / ループバック | 信号線が1本切れても隣のキャビネット経由で維持 |
| モニタリング | 温度・電圧・ファン・信号状態をリモートで報告 |
| 互換性 | モジュールのドライバーICとコントローラーのメーカーの組み合わせ(同一メーカー系列を推奨) |
4. なぜ「セット」で選ぶのか
モジュール・受信カード・コントローラーは、同一メーカー系列でそろえるのが安全です。
モジュールのドライバーIC、受信カードのファームウェア、コントローラーのソフトウェアが互いに合って初めて、キャリブレーションや高度な機能(HDR・低階調補正)が動作します。別々に購入して組み合わせると、画面は点灯しても均一性補正ができなかったり、ファームウェアの更新ができなかったりすることがあります。当社がモジュールと受信カードを一緒に供給する理由です。
交換・拡張を考えると、予備の受信カードを画面のキャビネット数の5〜10%確保しておくことをおすすめします。受信カード1枚の不良は、キャビネット1区画がまるごと消える症状として現れます。予備があれば現場で10分ほどで交換できます。
① よくある症状と制御部品
この症状なら、モジュールより先に制御側を確認します。
| 症状 | 疑わしい部品 |
|---|---|
| キャビネット1区画がまるごと消える | 受信カードまたはデータケーブル |
| 画面の一部がずれる・重なる | 受信カードのマッピング設定 |
| 撮影すると縞模様 | リフレッシュレートが低い → 受信カード・ドライバー設定 |
| モジュールごとに輝度・色が異なる | キャリブレーション値の消失 → 受信カードの再補正 |
| 画面全体が黒/青 | コントローラー・入力信号・ネットワーク |
② 購入チェックリスト
見積書にこれらの項目が明記されているか確認してください。
受信カードのモデル・枚数(予備を含む)と担当ピクセル・ポート数
コントローラーの種類(同期/非同期)・担当ピクセル・台数
リフレッシュ・グレースケール・キャリブレーションの対応有無
モジュール–受信カード–コントローラーのメーカー互換
二重化(ループバック)・モニタリング機能
ファームウェア更新・リモートサポートの方式
受信カードの役割・選定:Guide to NovaStar LED Receiving Card · How to Choose a NovaStar Receiving Card · EagerLED, MRV412-N Receiving Card / コントローラー:Linsn, Synchronous vs Asynchronous · Dynamo, Controller Hardware / 仕様用語:Ledman, Decode LED Display Specs。予備部品の比率・症状への対応はLO-GIN ITのアフターサービス記録によります。韓国国内の競合他社の資料は引用しておらず、数値はメーカー・モデル・現場により異なります。
このガイドの推奨仕様
受信カード:キャビネットごとに1枚+予備5〜10%
コントローラー:常設は非同期 / イベントは同期
リフレッシュ3,840Hz · グレースケール12ビット以上
モジュール–受信カード–コントローラーを同一系列で